髪質改善縮毛矯正の違い!メリットとデメリット:リスクを理解して選ぶ施術法
髪のダメージを改善し、理想の髪質に近づけるためには様々な施術方法があります。
特に「髪質改善トリートメント」「髪質改善縮毛矯正」「酸熱トリートメント」の3つは、それぞれ異なる効果を持ち、髪質に応じて選ぶことが重要です。
ここでは、これらの施術方法を比較し、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
髪質改善トリートメントとは?
髪質改善トリートメントの特徴
髪質改善トリートメントを使用して髪内部のダメージを修復し、髪に必要な栄養を補給することで、髪を健康な状態に戻す施術です。
ツヤと潤いを与え、髪を扱いやすくすることを目的としています。
メリット
- 髪に優しい: ダメージを抑えたケアで、低刺激な施術が可能です。
- 髪が乾燥している方や、パサつきが気になる方に適しています。
- 髪の質感を向上: ツヤや潤いが増し、まとまりやすくなります。
デメリット
- クセには効果が薄い: 髪質改善は、クセやうねりを抑える効果はほとんどなく、ストレートにする施術ではありません。
- 持続期間が短い: 効果は約1ヶ月程度で、定期的に施術を繰り返す必要があります。
髪質改善縮毛矯正とは?
髪質改善縮毛矯正の特徴
髪質改善縮毛矯正は、従来の縮毛矯正に髪質改善成分をプラスしたり、サロンごとに厳選した薬剤で強力なクセを矯正しながら髪のダメージを抑える効果があります。
クセが強い髪でも、自然なツヤとストレートを実現します。
メリット
- 持続性の高いストレートヘア
髪質改善縮毛矯正は、通常の縮毛矯正と同様に、長期間ストレートヘアをキープする効果があります。湿気や雨の日にも髪が広がりにくく、まとまりのある状態が続きます。 - ダメージを抑えた施術
従来の縮毛矯正に比べ、髪質改善縮毛矯正は低刺激で髪への負担が少ないとされています。これにより、髪がダメージを受けるリスクが軽減され、施術後も自然なツヤと手触りが得られる場合が多いです。また、髪内部に栄養が行き渡り、髪がより健康的に見える効果が期待できます。 - ボリュームの抑制
髪質改善縮毛矯正は、髪のボリュームを抑えることができます。髪が広がりやすい方や、まとまりにくい髪質の方には特に効果的で、スタイリングが楽になります。
デメリット
- 髪の柔軟性の喪失
縮毛矯正自体が髪に対して強力な薬剤と熱を使うため、髪質改善成分が含まれていても施術者の技量によっては繰り返しの施術によって髪が硬くなりやすいことがあります。これにより、髪が柔らかさや自然な動きを失い、触り心地が悪くなる場合があります。 - 定期的なメンテナンスが必要
髪質改善縮毛矯正は、一度施術すれば終わりではなく定期的なメンテナンスが必要です。髪が伸びてくると、根元の新しい髪がクセ毛である場合、再度矯正が必要になるため、数ヶ月おきに施術を繰り返すことになります。これに伴うコストや時間がかかる点はデメリットです。 - 髪質や状態によっては効果が限定的
髪質改善縮毛矯正は、全ての髪質に効果的ではない場合があります。ダメージがひどい髪や、すでに強い薬剤を使った施術を行っている髪では、思ったほどの効果が得られないことがあります。また、髪の傷みが進行するリスクもあり、髪の状態によっては施術を見送ることが推奨される場合もあります。
髪質改善縮毛矯正は、クセや広がりを抑えた美しいストレートヘアを持続させるための有効な施術ですが、髪質や施術後のケア次第で、メリットを最大限引き出すことができます。
また、巷では髪質改善縮毛矯正を繰り返したところ、初回はとても艶々に仕上がったのに2回目はパサつきがでたり、ビビッてしまったという失敗をよく聞きます。
これは、髪質改善という言葉の流行りにのって軽はずみにお客様にメーカーがすすめる薬剤を、手あたり次第に使用しているからおこります。
このように、十分な薬剤の検証を行わずにお客様でテストしている状態になってしまっている一部の技術者の技量不足が、髪が傷んでしまったという悲しいお客様を量産している事実も、消費者であるお客様は知っておく必要があると思います。
こういった失敗事例は、この後に取り上げる酸熱トリートメントでも多くなっているので注意が必要で、2回目が1回目よりもよ良くならないのであれば継続しても意味がないと考えた方が無難です。
酸熱トリートメントとは?
酸熱トリートメントの特徴
酸熱トリートメントは、酸を用いて髪内部を補修し、熱でその成分を固定することで、ダメージ補修と若干のストレート効果を同時に得られる施術です。
髪質改善と縮毛矯正の中間的な効果を持つとも言えます。
メリット
- ダメージ修復と若干のストレート効果: 軽度のクセを抑えつつ、髪に潤いを与え、ダメージを補修します。髪がまとまりやすくなります。
- 髪に優しい: 縮毛矯正よりも熱の負担が少ない
デメリット
- 強いクセには不向き: 強いクセや縮毛には十分な効果が得られない場合があります。
- 髪が硬くなるリスク: 酸を使用するため、過剰な施術で髪が硬くなるリスクがあります。
- 持続期間が短い: 効果は1〜2ヶ月程度で、縮毛矯正よりも持続力は劣ります。
酸熱トリートメントの最大の注意点は、まだまだ新しい薬剤なので美容師側も実際の効能を完全には把握しきれていないということです。
また、1~2か月で繰り返さなければいけないので、ある意味縮毛矯正と同じくらいの時間と費用がかかる場合もあることに注意しましょう。
繰り返すと髪が固くなってきたり、もともと癖がある人は表面にパヤパやとした毛がでてくることも多いので、ここも注意です。
3つの施術の比較
髪質改善 vs. 髪質改善縮毛矯正
- 効果の違い: 髪質改善はダメージ補修がメインで、クセを抑える効果は期待できません。一方、髪質改善縮毛矯正は強いクセをしっかり矯正し、ストレートな仕上がりが長期間持続します。
- 髪への負担: 髪質改善は髪に優しい施術であるのに対し、髪質改善縮毛矯正は強い薬剤と熱を使用するため、髪に負担がかかりやすいです。
髪質改善縮毛矯正 vs. 酸熱トリートメント
- クセへの効果: 髪質改善縮毛矯正は強力にクセを矯正するため、クセが強い髪でも効果が得られますが、酸熱トリートメントは軽いクセやうねりに対して有効です。
- 髪への負担: 髪質改善縮毛矯正は熱と薬剤の負担が大きいのに対し、酸熱トリートメントは髪に優しいですが、髪が硬くなるリスクもあります。
酸熱トリートメント vs. 髪質改善
- 効果の違い: 酸熱トリートメントは、ダメージ補修とストレート効果が得られますが、髪質改善はダメージ補修のみで、クセを抑える効果はありません。
- 持続期間: 酸熱トリートメントは1〜2ヶ月、髪質改善は1ヶ月程度の効果が持続しますが、どちらも定期的なメンテナンスが必要です。
補足/酸性縮毛矯正と酸熱トリートメントはどう違う?
酸性縮毛矯正と酸熱トリートメントは、どちらも髪を整えるための施術ですが、それぞれの目的やプロセスには大きな違いがあります。以下、両者の違いを詳しく説明します。
1. 目的と効果の違い
- 酸性縮毛矯正
主に髪のクセやうねりを強力に矯正し、長期間ストレートヘアを維持するために行います。通常のアルカリ性の縮毛矯正に比べて酸性縮毛矯正は、髪に対するダメージが軽減され、柔らかく自然な仕上がりが特徴です。ただし、強い薬剤と熱を使用するため、髪質への負担がゼロではありません。 - 酸熱トリートメント
酸熱トリートメントは、髪のダメージを修復しながら軽度のクセを整えることを目的としています。クセの強さを完全に矯正するわけではなく、主に髪のツヤや柔らかさを取り戻し、髪を扱いやすくする効果があります。施術後の髪の質感向上を期待する方に向いていますが、強力なストレート効果は得られません。
2. 施術方法の違い
- 酸性縮毛矯正
酸性の薬剤を髪に塗布し、専用のアイロンを使って高温でクセを伸ばすプロセスを経ます。これにより、髪の内部の結合を切断し、まっすぐに矯正します。縮毛矯正の効果は強力で、特にくせ毛がひどい場合や長期間持続するストレートヘアを希望する方に適しています。 - 酸熱トリートメント
酸性成分を含むトリートメントを髪に浸透させ、熱を加えることで髪内部のタンパク質を結合させ、ダメージ補修とクセの軽減を行います。縮毛矯正に比べて熱の使用が少なく、髪にかかる負担も少ないため、ダメージヘアの補修がメインとなります。
3. 持続期間の違い
- 酸性縮毛矯正
クセが強力に矯正されるため、ロングの方であれば半年から1年ほど効果が持続します。新しく生えてくる髪がクセの状態であるため、リタッチが必要になります。 - 酸熱トリートメント
酸熱トリートメントの効果は約1〜2ヶ月程度です。ダメージの修復と軽いクセの抑制が主な目的であり、定期的なメンテナンスが必要です。
4. メリットとデメリットの違い
- 酸性縮毛矯正のメリット
- 強力なクセ矯正効果
- 長期間持続するストレート効果
- 酸性処方で、通常の縮毛矯正とは違う独特のツヤがでる
- 酸性縮毛矯正のデメリット
- 薬剤と熱の使用によるダメージリスク
- 新しい髪が生えてくるとリタッチが必要
- 酸性でもビビり毛やダメージ毛にはなり得る
- 酸熱トリートメントのメリット
- 髪内部への架橋効果(疑似的なたんぱく質の結合)で髪のツヤやまとまりが一時的に向上
- 髪への負担が少なく施術後の手触りが良い
- 軽度のクセを抑え、髪を扱いやすくする
- 酸熱トリートメントのデメリット
- 強いクセには効果が薄い
- ヘアカラーが色落ちする
- 持続期間が短く、頻繁なメンテナンスが必要
- 繰り返し施術すると髪が硬くなることがある
5. どの方法があなたに最適でしたか?
- 強いクセを矯正したい場合や、長期間ストレートを維持したい方には、縮毛矯正が最適です。髪質改善をしながら、クセのある髪をまっすぐに保つ効果があります。
- 一方、髪のダメージを修復し、ツヤを与えたい方には、髪質改善トリートメントか酸熱トリートメントが適しています。クセが軽い方や、くせがない方で髪のまとまりやツヤ欲しい方におすすめです。
両者は目的や効果が異なるため、髪の状態や望む仕上がりに応じて適切な施術を選ぶことが重要です。
どの施術を選ぶべきか?
髪の状態や希望する仕上がりに応じて、適切な施術を選ぶことが大切です。
強いクセを完全に抑えたい場合は髪質改善縮毛矯正が適していますが、髪に負担をかけずにダメージを補修したい場合は髪質改善や酸熱トリートメントが有効です。
自分の髪の状態をしっかりと把握し、美容師と相談しながら最適な施術を選びましょう。